【7月17日 AFP】(更新)南米ベネズエラで16日、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が進める憲法改正の動きに反対して野党連合が組織した非公式の国民投票が実施され、720万人近くが反対票を投じた。

 ベネズエラ中央大学(Central University of Venezuela)のセシリア・ガルシア・アロチャ(Cecilia Garcia Arocha)学長は、開票率95%の時点で、国内で649万2381票、国外で69万3789票の反対票が投じられたと表明。ベネズエラ国民が「政府および世界に明確なメッセージを送った」と述べた。ガルシア氏によると、最終的な開票結果は17日に公表されるという。

 投票の結果を受け、野党が過半数を占める議会のフリオ・ボルヘス(Julio Borges)議長は「きょうベネズエラ国民は威厳ある国、民主的な国を目指すことに賛成票を投じた。人々が私たちに託した声は明らかだ」と表明し、「われわれはキューバのようになりたくない。自由のない国にはなりたくない」と述べた。

 今回の投票は7月30日の制憲議会議員選挙に反対を唱える目的で行われ、実施した野党側は「国民投票」と呼ぶ一方で、政府は「違法」だと非難している。また、首都カラカス(Caracas)では投票に参加した女性が銃で武装した男らに襲撃され、死亡する事件も起きている。

 マドゥロ大統領は野党側に対し、投票結果に「浮かれるべきではない」とくぎを刺した。また国の選挙管理員会のトップは今回の投票について、「法的効力はない」との見解を示している。(c)AFP