【7月11日 AFP】高校生が米国防長官を独占インタビュー──。新聞に載った写真に偶然写っていたジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官の携帯電話番号に、米ワシントン(Washington)州の高校生が直接電話をかけて取材を申し込んだところ、マティス氏から承諾され、単独インタビューに成功していたことが分かった。インタビューはこのほど校内紙に載った。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は今年5月、ホワイトハウス(White House)の外を歩いているトランプ氏と、書類の束を手にした護衛のキース・シラー(Keith Schiller)氏の写真を掲載。しかし目ざとい読者たちは、書類に貼られた黄色い付箋紙に「ジム、マッド・ドッグ(狂犬)、マティス」というメモと共に電話番号が走り書きされているのを見逃さなかった。

 ワシントン・ポストは直後に写真を削除したが、ワシントン(Washington)州にあるマーサー・アイランド高校(Mercer Island High School)の2年生、テディ・フィッシャー(Teddy Fischer)さんはすかさずその番号に電話をかけ、マティス氏にインタビューを申し込んだ。

 地元ニュース番組「キング5(King 5)」に出演したフィッシャーさんは「本物かどうか確かめるために電話をかけてみた。好奇心で。本当に長官の電話番号なのか、それとも何かのジョークなのかなと思って」と話している。

 伝言は残さなかったが、インタビューさせてほしいという趣旨のメールを送ったところ、驚いたことにマティス氏から折り返し電話があり、インタビューのために時間を取ることを了承してくれたという。

 その結果、フィッシャーさんはマティス氏におよそ45分間のインタビューを行うことに成功。話題は政治課題から歴史まで多岐に及んだ。折り返し連絡した理由を尋ねると、自身もワシントン州出身であるため、同郷のよしみを感じたせいもあると同氏は答えたという。

 ニュースに接して不安を抱く今の高校生へのアドバイスを求めると、マティス氏は「特に歴史を学んでいれば、私たちの国が今よりもっとひどい事態を経験してきたことが分かるはず」と回答。

「私はいつも、学生の力になりたいと思っている。君たち若者に対して、私たちは自分が学んできたことを伝える義務があると考えるからだ。君たちも自分なりの間違いを犯すのはかまわないが、私たちがしたような間違いは繰り返さないように」と語っている。

 インタビューの全文はマーサー・アイランド高校の新聞「アイランダー(Islander)」(http://u.afp.com/482C)で読める。(c)AFP