【5月28日 AFP】イタリア・セリエA、ASローマ(AS Roma)のルチアーノ・スパレッティ(Luciano Spalletti)監督が27日、ジェノア(Genoa CFC)をホームに迎える今季最終戦は勝利が最優先であり、退団が決まっているフランチェスコ・トッティ(Francesco Totti)が先発フル出場する可能性はないと改めて明言した。

 クラブの象徴である40歳のトッティにとって、28日のジェノア戦は25年を過ごしてきたローマでの最後の試合で、すでに本拠地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)のチケットは完売している。

 しかし、現在リーグ2位のローマと3位ナポリ(SSC Napoli)との勝ち点差はわずかに1ポイントしかなく、スパレッティ監督はトッティの事情を最優先にするわけにはいかないとしており、今季の方針通りクラブのレジェンドをベンチに置き、後半から起用する考えを示している。

 スパレッティ監督は報道陣に対し、「われわれにとって最も危険なのは、明日の試合の持つ意味合いによって集中をそがれることだ。勝ち点3を獲得できずに何かを祝えるはずがない。われわれは何より勝利を第一に考えなくてはならない」と語った。

 それでもスパレッティ監督は、トッティの有終をまったく考えていないわけではなく、「かなりの時間プレーすることになるだろう。試合の最も重要な時間帯にプレーするはずだ」とも話している。

 勝利すれば来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)の本戦出場権を手に入れられるローマだが、それは同時に、チームが2001年のリーグ制覇以来9回目の2位フィニッシュになることを意味している。

 在籍中にリーグ優勝を1度しか経験していないトッティだが、ローマで公式戦通算784試合307得点、セリエAで通算618試合出場250得点を記録している。(c)AFP