【5月14日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は13日、聖母マリアの出現地として年に100万人ものキリスト教信者が訪れるボスニア・ヘルツェゴビナのメジュゴリエ(Medjugorje)について、その信ぴょう性には深刻な疑念があると語った。

 1981年6月、当時はユーゴスラビアだったボスニア南部のメジュゴリエで6人の子どもたちが聖母マリアが現れたと証言して以来、同地には毎日のように聖母マリアが現れるとされている。

 しかしフランシスコ法王は、訪問先のポルトガルからバチカンに戻る機内で、メジュゴリエでの聖母マリアの出現については、現在進行中のローマ・カトリック教会の調査によって疑念が生じていると述べ、「子どもたちが見た女性は聖母マリアではない」と述べた。さらに自身の個人的な見解として「明日、この時刻にここへ来ればメッセージを伝えるなどと、聖母マリアが言うわけがないのは明らかだ」と語った。

 フランシスコ法王は、100年前にポルトガルのファティマ(Fatima)で聖母マリアの出現を目撃したとされる2人の列聖式で同国を訪れていた。

 フランシスコ法王は2013年にも、「聖母マリアは、毎日メッセージを届ける郵便局長ではない」と述べ、メジュゴリエの聖母マリア出現に疑問を呈していた。(c)AFP