【5月7日 AFP】16-17イタリア・セリエAは6日、第35節の試合が行われ、ユベントス(Juventus)とトリノ(Torino FC)のダービーは、土壇場でユベントスのゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)が同点ゴールを決めて1-1の痛み分けに終わった。

 後半の早い時間帯にアデム・リャイッチ(Adem Ljajic)のゴールでトリノが先制し、2015年4月以来となるダービー勝利が目前に迫ったが、ユベントスは終了間際にイグアインがイングランド代表GKジョー・ハート(Joe Hart)の牙城を崩し、引き分けに持ち込んだ。

 後半12分にアフリイェ・アクア(Afriyie Acquah)が2枚目のイエローカードで退場となったトリノは、最後まで戦い続けたものの、スペルガの悲劇から68年の節目の日の直後に金星は挙げられなかった。68年前の1949年5月4日、トリノの選手らが乗っていた飛行機が町を見下ろすスペルガ聖堂(Superga Basilica)に激突し、チームは「グランデ・トリノ(偉大なるトリノ)」と呼ばれたメンバー全員が命を落とした。

 ユベントスのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は、決勝進出がかかるASモナコ(AS Monaco)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)準決勝第2戦を前に、ゴール前での冷静さを選手に求めた。

 アレグリ監督はメディアセット・プレミアム(Mediaset Premium)に対し、「チャンスを数多く作りながら決めきれなければ、パニックを起こして冷静さを失ってしまう。しかし、それがサッカーだ。どれだけ決定機を作ってもゴールが生まれないことはあるし、その逆もある」と述べた。

「しかし、スクデット(リーグ優勝)へ向けて勝ち点1を加えることができた。試合前は4ポイントを必要としていたが、これであと3ポイントだ」

 ユベントスが今季4回目の引き分けに終わったことで、同日カリアリ(Cagliari Calcio)に3-1で勝利して暫定2位に浮上したナポリ(SSC Napoli)との勝ち点差は8に縮まった。同時に前人未到となるリーグ6連覇の祝勝会は、次週行われるASローマ(AS Roma)との直接対決の結果が出るまで、予定を立てるのもお預けとなった。

 ナポリ時代にセリエA史上最多の36得点を記録し、リーグ得点王の「カポカノニエーレ」を獲得しているイグアインは、今季リーグ戦のゴール数を24に伸ばし、得点王に立つトリノのアンドレア・ベロッティ(Andrea Belotti)、ローマのエディン・ジェコ(Edin Dzeko)に1ゴール差まで迫っている。(c)AFP