【5月2日 AFP】米映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)氏が米ニューヨーク(New York)のブロードウェー(Broadway)で舞台デビューすることが1日、明らかになった。テーマは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の台頭とその抵抗勢力について。

 ブロードウェーのベラスコ劇場(Belasco Theatre)で7月28日にプレビュー公演予定の舞台『The Terms of My Surrender』については、「観客を『United States of Insanity(狂気の合衆国)』へと誘うこと必至の陽気で破壊的なワンマンショー」と説明された。

 ムーア氏は昨年の米大統領選挙戦で、共和党から出馬したトランプ氏が民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏を破る可能性は皆無との見方が大半だった中、かつての主要産業だった製造業や重工業が衰退した「ラストベルト(Rust Belt、さびの地帯)」と呼ばれる複数の州ではトランプ氏に票が流れると明確に予測していた。

 舞台監督を務めるのは、マイケル・メイヤー(Michael Mayer)氏。同氏は、パンクロックバンド「グリーン・デイ(Green Day)」のアルバム「アメリカン・イディオット(American Idiot)」を舞台化したミュージカル作品の制作に携わった他、ダンカン・シェイク(Duncan Sheik)氏が音楽を手掛けたロック・ミュージカル「春のめざめ(Spring Awakening)」ではトニー賞(Tony Award)最優秀演出賞を受賞している。

 新たな作品についてメイヤー氏は、「世界が今必要としているのは、マイケル・ムーアがブロードウェーの舞台に立ち、芝居でしか見ることのできない対話を通して、面白いストーリーと扇情的な政治的見解を観客と共有することだ」と述べた。(c)AFP