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廃棄するよりシェアへ リサイクル大国ドイツでの取り組み

2017年5月4日 14:00 発信地:ケルン/ドイツ

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廃棄するよりシェアへ リサイクル大国ドイツでの取り組み
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独ケルンにある非営利団体「イナチュラ」の倉庫で写真撮影に応じる創設者のジュリアン・クローネンさん(2017年3月16日撮影)。(c)AFP/PATRIK STOLLARZ

【5月4日 AFP】ドイツ西部ケルン(Cologne)のある倉庫には、サッカーのドイツ代表の監督を務めたヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)氏の似顔絵入りのデオドラント製品やシャワージェルのボトルが入った箱が天井までぎっしりと積み上げられている。

 いずれも欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)のプロモーション用グッズで、決勝戦が終わった後にすべて焼却処分される予定だった。しかしこれらの商品は、非営利団体「イナチュラ(Innatura)」によって慈善事業目的で引き取られた。

 欧州最大の人口を擁するドイツでは、リサイクル運動が定着している。それでも、使用可能な製品からまだ賞味できる食品に至るまで、廃棄される不用品は後を絶たない。

 ジュリアン・クローネン(Juliane Kronen)氏が4年前に立ち上げたイナチュラは、事業者に対して、何らかの理由で店舗から処分しなければならなくなった商品を寄付するよう呼び掛けている。そして集まってきた商品は、国内各地の慈善団体に再分配し、その際に定価の5~20%程度の少額の対価を受け取っている。

 こうした形態の寄付はドイツでは比較的新しい。同国では、規制が厳しく、余剰在庫の寄付にはコストがかかるためだ。

 50代の起業家で、はつらつとしたクローネン氏は、ドイツでは寄付には税金がかかるため、商品を譲るより焼却処分にした方が会社にとっては安上がりなのだといら立ちを隠せない様子で語る。そして「ドイツでは毎年、70億ユーロ(約8500億円)相当の商品が焼却・粉砕処分を受けている」と説明した。

 クローネン氏は、おむつやチューブ入りの日焼け止めクリーム、食器洗剤、調理用ミキサー、スニーカーなど、イナチュラの倉庫に積み上げられた「新品」の箱を指し示した。商品は、全部で約1500種類に及ぶという。

 倉庫の一角に置かれていた箱には、クリミア(Crimea)半島併合問題をめぐる欧州連合(EU)の対ロ制裁により輸出できなくなったデオドラントスプレーがぎっしりと入っていた。


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