【4月19日 AFP】(更新)大統領選挙の第1回投票を週末に控えたフランスのマルセイユ(Marseille)で18日、襲撃を計画した疑いで男2人が逮捕された。検察当局によると、うち一人の自宅からは銃器3丁や爆発物、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の旗が見つかったという。

 事件を受けフランスでは、23日の第1回投票まで残り数日となった選挙運動が過激派の標的になる可能性があるとの不安が高まっている。

 関係筋によると、逮捕されたのはクレマン・ボール(Clement Baur)容疑者(23)とマイエディーヌ・メラベ(Mahiedine Merabet)容疑者(29)。いずれもフランス国籍で、警察の特殊部隊と国内情報当局によって身柄を拘束された。

 マティアス・フェクル(Matthias Fekl)内相は、容疑者2人は「過激思想に傾倒」していたと説明。「今後数日のうちに、フランス国土に対する攻撃」を実行するつもりだったとしている。

 検察当局によると、容疑者のうちの一人が借りていたアパートから、いずれも弾薬を装填した短機関銃1丁と拳銃2丁、爆発物の「TATP」3キログラムと手製の手投げ弾1個、ISの旗が見つかった。

 当局は襲撃計画の標的について明らかにしていないが、極右候補のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏の選挙陣営は、同氏が19日に予定していたマルセイユ遊説と関係があるとの見方を示している。

 容疑者らの写真は先週、ルペン氏と、中道系のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)候補の警護チームに配布されていた。また、保守系のフランソワ・フィヨン(Francois Fillon)候補の側近によれば、同候補も14日に警告を受けていた。(c)AFP