【4月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権は、高度な専門技能を持つ外国人向けの査証(ビザ)「H-1B」の発給を制限する措置を発表した。このビザ制度は米IT企業の多くが技術者を誘致するのに利用している。

 今回打ち出されたのは、H-1Bビザの「不正行為や乱用」を発見する新たな対策など。米司法省は米国人の労働者を差別しないよう警告した。

 同ビザに関して先週公表されたガイドラインでは、受給資格を得られるコンピュータープログラマーについて、技能レベルに関する定義を厳格化することが求められていた。

 年間計8万5000件発給されるH-1Bビザの申請受付は、例年今の時期に始まる。トランプ氏は大統領選で、米国人から雇用を奪う移民を制限すると公約していた。

 当局は、雇用主が同ビザの保有者を優遇して米国人労働者を差別した場合、訴追される可能性もあるとしている。

 H-1Bビザは、科学者やエンジニア、コンピュータープログラマーなど特殊な専門職の人に与えられている。ただ、多くをIT外注企業が獲得している結果、インドを中心とする外国への雇用流出を招いているとの批判もある。(c)AFP