【3月14日 AFP】(更新)米議会予算局(CBO)は13日、共和党による医療保険制度改革(通称オバマケア、Obamacare)代替法が成立した場合、来年に保険加入者が約1400万人減少するという見通しを示した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が支持を表明しているオバマケア代替法案は現在、議会での審議が行われている。

 予算分析を行う超党派機関であるCBOは、大きな注目を集めていた報告書を発表。その中で「2018年、新法下での保険加入者数は、現行法に比べて1400万人減少する」と推算した。

 CBOによると、保険未加入者の数はその後も急増し、民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領による医療改革下での被保険者人口からの減少幅は「2020年に2100万人、2026年には2400万人」となる見込み。

 また「主に医療保険加入義務が廃止されることで、比較的健康な人々の加入が減ることが見込まれるため」、個人加入者が納める保険料の平均額は来年と再来年中に15~20%増えるという。

 保険料は2020年までに減少に転じる見込みで、これは貧困層や労働者階級への税控除額増につながる助成のためと、若者の加入が見込めるためだという。しかし55~64歳の保険料は、2026年まで約20~25%高いままになると、CBOは推算している。

 CBOはまた、同法が成立すれば今後10年間で連邦政府の財政赤字を3370億ドル(約38兆6800億円)削減できるという推算も示した。ただこの数字は、米経済の膨大な規模に鑑みれば比較的小さな削減幅だ。(c)AFP