【3月11日 AFP】アフリカ連合(AU)が10日、アフリカ大陸用のドメイン名「.africa(ドット・アフリカ)」を導入した。世界初のドメイン名「.com」が登録されてから32年、数々の「ドット何とか」に続きようやくの登場となった。

 ウェブサイトを登録したいアフリカ人は今後数か月以内に、ドメイン名「.africa」への申し込みができるようになる。

 AUの執行機関にあたるAU委員会(AU Commission)の退任が決まっているヌコサザナ・ドラミニ・ズマ(Nkosazana Dlamini Zuma)委員長は、「.africa」によってアフリカ大陸の人々や企業が世界といっそうつながるだろうと述べた。また「『.africa』の導入によって、アフリカはようやくデジタルアイデンティティーを確立することができたと言っていいだろう」と述べた。ドラミニ・ズマ委員長は来週4年間の任期を終え、チャドのムーサ・ファキ・マハマト(Moussa Faki Mahamat)外相に職を引き継ぐ。

 世界銀行(World Bank)によると、サハラ以南アフリカのインターネットの普及率は世界最低水準で、世界平均の44%に対し、わずか22%程度にとどまっている。

 AUは開発提案書「議題2063」の一環として、ブロードバンドインターネットの普及率を来年までに10%押し上げると表明している。

 アフリカではウェブサイトを開設したい人々にとって高額なドメイン名取得料が障害となっており、1ドメインの取得につき250ドル(約2万9000円)もかかる国もあるが、「.africa」はアフリカ大陸で暮らす誰もが18ドル(約2100円)という低料金で取得することができる。

「.africa」が一般に利用可能となるのは7月の予定だが、どれだけの需要があるかは未知数だ。(c)AFP