【3月3日 AFP】(更新)昨年の米大統領選中に駐米ロシア大使と面会していた事実を公表しなかったことが発覚し、批判を浴びているジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官は2日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営の選挙活動に関するいかなる調査にも関与しない意向を表明した。一方で辞任は否定した。

 セッションズ長官は1月に行われた上院による指名承認公聴会の際、選挙中にロシア当局者と面会した事実はないと明言。だがワシントン・ポスト(Washington Post)紙の報道により、セルゲイ・キスリャク(Sergey Kislyak)大使と2度にわたり面会していた事実が明らかになった。

 これを受け、ロシアによる米選挙介入の試みにトランプ陣営が加担したとの疑惑をめぐる疑問が改めて浮上。既に混乱のスタートを切っていたトランプ政権は新たな波乱に見舞われ、心機一転への希望が砕かれた格好となった。

 野党・民主党の幹部らは、同長官の辞任を要求。一方のトランプ大統領は、面会の事実について「把握していなかった」としつつも、セッションズ氏を「完全に」信頼していると述べた。

 セッションズ長官は、キスリャク大使と昨年面会した事実を認めた上で、公聴会での証言は、トランプ陣営の代表として選挙運動に関連しロシア人と接触したことなはいという主旨だったと弁明している。

 司法省と連邦捜査局(FBI)はロシアによる選挙介入とトランプ陣営との接触の疑いを調査しており、民主党や与党・共和党の一部幹部からは、セッションズ長官の関与辞退を求める声が上がっていた。(c)AFP