【2月10日 AFP】(写真追加)ニュージーランド南島(South Island)のゴールデン湾(Golden Bay)にある浜辺で10日、400頭以上のゴンドウクジラが打ち上げられているのが見つかった。大半はすでに死んでいるのが確認された。地元当局は、同国で確認されたクジラの大量打ち上げとしては過去最大規模だとしている。

 現場は南島の北端にある同湾フェアウェル岬(Farewell Spit)。ニュージーランド環境保全局(DOC)のアンドルー・ラマソン(Andrew Lamason)報道官によると、夜間にゴンドウクジラ416頭が浜辺に乗り上げた。これまでに7割ほどが死んだという。

 残るクジラについては、満潮の間に沖に戻そうとボランティアらが懸命の作業を行っているが、救出できる見通しは立っていないという。ラマソン氏はラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)に「これだけの数が死んでいる以上、残りのクジラも状態は悪いと考えざるを得ない」と語っている。

 同氏はこれらのクジラが打ち上げられた原因は分からないとする一方、考えられる要因の一つとして現場の地形を挙げ、「フェアウェル岬の近くには湾曲した巨大な砂洲が広がっている。湾は水深が非常に浅く、クジラがいったん入り込んでしまうとそこから出るのはとても難しい」と述べている。

 ニュージーランドでクジラが打ち上げられるのはさほど珍しくないが、同氏によると今回の大量打ち上げは記録がある中では国内史上最大のものの一つだという。(c)AFP