【2月3日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は2日、宗教指導者らとの朝食会で行ったスピーチで、自身がかつて司会を務めたリアリティー番組の視聴率が新司会者のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)氏の下でがた落ちしたと嘲笑し、出席者らに視聴率改善を祈ってほしいとジョークを飛ばした。これに対しシュワルツェネッガー氏は、動画でトランプ氏に「仕事を交換しないか。そうすれば皆安眠できる」と巧みな切り返しを見せた。

 朝食会は宗教関係者や政治家を招いて毎年開かれているもので、トランプ氏は今回が初出席。席上、政界入りを目指すに当たって司会を降板した米NBCテレビの番組「セレブリティ・アプレンティス(Celebrity Apprentice)」(旧名・アプレンティスThe Apprentice)に触れ、俳優で前カリフォルニア(California)州知事のシュワルツェネッガー氏を冗談交じりに皮肉った。

「映画界の大スターであるアーノルド・シュワルツェネッガーを私の後任に雇ったわけだが、どういう結果になったかはご存じの通り。視聴率ががた落ちだ。とにかくひど過ぎる」

 トランプ氏はこう語った上で「アーノルドのためにただ祈りたい。できれば皆で祈ろう。視聴率が上がるように」と呼び掛けた。トランプ氏は司会をシュワルツェネッガー氏に譲った後も、同番組のエグゼクティブプロデューサーという立場は保持している。

 トランプ氏は過去にも、この番組の視聴率の低さを理由にシュワルツェネッガー氏をこき下ろしていた。シュワルツェネッガー氏はトランプ氏と同じ共和党に所属しながら、大統領選でトランプ氏への支持を拒否した経緯がある。

 トランプ氏の新たな「口撃」を受けてシュワルツェネッガー氏は短い動画を出し、「ドナルド、いい考えがあるんだ。仕事を交換しないか? あなたは視聴率の大家だから、テレビを引き継ぐ。そして私があなたの仕事を引き継ぐんだ。そうすれば皆やっと、また安心して眠れるようになるからね」と応酬した。(c)AFP