【1月27日 AFP】米ニューヨーク・シティ・バレエ団(New York City Ballet)の振付師ジャスティン・ペック(Justin Peck)氏は26日、男性の主役ダンサーの代役に女性ダンサーを起用する異例のキャスティングを発表した。

 同バレエ団によると今冬5公演が予定されている演目「ザ・タイムズ・アー・レーシング(原題、The Times Are Racing)」では、トップダンサーのロバート・フェアチャイルド(Robert Fairchild)さんの代役を、ソリストのアシュリー・アイザックス(Ashly Isaacs)さんが務める。

 冬季公演の間はフェアチャイルドさんが出演できない場合のみ、アイザックスさんが交代を務めるが、5月に予定されている2公演については、すでにフェアチャイルドさんの日程に別の公演が入っているため、アイザックスさんが出演する可能性が高いという。最終的なキャスティングは公演直前に決定される。

『ザ・タイムズ・アー・レーシング』は、クラシックダンスとヒップホップ、タップダンスの融合に政治的な色彩を絡めた作品で、ダンサーらは抗議の言葉が書かれたパーカを着て踊る。演劇では昔から、男女の役が入れ替わることはあったが、バレエでのそうした例は非常にまれだという。(c)AFP