【1月27日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の最側近の一人であるスティーブ・バノン(Steve Bannon)首席戦略官・上級顧問は26日、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が公開した電話インタビューで、昨年の大統領選でトランプ氏の勝利を予想できなかった主流メディアは「口をつぐむべきだ」と主張した。さらにこれらのメディアを「野党」と断じ、敵意をむき出しにした。

 トランプ氏を支持する極右の保守系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース(Breitbart News)」を率いていたバノン氏は、昨年の大統領選の見通しで主流メディアは「100%完全に間違った」と断定。「メディアは恥をかき、屈辱を味わうべきだ。しばらく口をつぐんで話を聞くといい」と語った。

 さらに「ここ(米国)のメディアは野党そのものだ。彼らはこの国について分かっていない。ドナルド・トランプがなぜ米国の大統領になったのか、いまだに分かっていない」とこき下ろした。

 主流メディア側がこれまでトランプ氏の虚偽の説明などに疑問を呈してきたのに対し、トランプ氏は先週、記者は「地球上で最も不誠実だ」などと発言し、激烈なメディア批判を展開していた。バノン氏の今回の発言は、トランプ氏側が主流メディアとの戦いで手を緩める気がないことを改めて示した格好だ。(c)AFP