悲願のGS優勝狙うフェデラー、ワウリンカとのスイス対決に挑む
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【1月26日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)、通算18回目の四大大会(グランドスラム)優勝を目指すロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が26日、世界4位のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka)とのスイス対決に挑む。
膝の故障でツアーから6か月離脱し、世界ランクも17位まで低下したフェデラーは今大会、トマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)と錦織圭(Kei Nishikori)のトップ10選手2人を撃破するなど、時間を巻き戻すかのような活躍を披露。さらにアンディ・マレー(Andy Murray、英国)から金星を挙げたミーシャ・ズベレフ(Mischa Zverev、ドイツ)を倒して準決勝に進出すると、自身も驚きを隠せなかった。
「(大会前に)もし誰かに準決勝でスタンと対戦することになると言われたとしても、絶対に信じなかった。スタンにとってはあり得ても、私にとっては考えられなかった」
しかし、史上最高の選手とも評されるフェデラーにとって、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)のチームメートとして長年ともにしてきたワウリンカとの一戦は危険なものになる。
対戦成績ではフェデラーが18勝3敗、グランドスラムでは5勝1敗と圧倒しているが、ワウリンカもマグヌス・ノーマン(Magnus Norman)氏がコーチに就任してからの直近3年間は、2014年の全豪を含む3度の四大大会優勝を果たすなど、目覚ましい成長を遂げた。
フェデラーはワウリンカについて「彼は本当にいい選手になった。フットワーク、メンタル、そしてゲームプランで別人になれる彼を非常に尊敬している」としたうえで、「彼は常に自分の可能性を信じられる人だった。それがさらなる高みへと行けることを証明した」と称賛した。
■「何をすればいいかわかっている」
フェデラーの輝かしいキャリアの陰に長年隠れてきたワウリンカは、同胞に敬意を払ったうえで、26日の試合では自身が手ごわい相手になる自信があるという。
準決勝に向け「今はより自分に自信がある。コートに立てば誰とプレーするかは関係ない。勝つために何をすればいいかわかっている」と意欲を燃やすワウリンカは、「もちろんロジャーと対戦するのは常に特別。彼は本当にすごいからね」とコメントした。
「彼は史上最高のプレーヤーだ。すべてに対して答えを持っている。でも、僕もグランドスラムで彼に勝ったことがある。最も重要なのは、コートに足を踏み入れ、ベストのテニスをすることだ」
2015年の全仏オープン(French Open 2015)準々決勝では勝利したものの、同年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2015)準決勝ではフェデラーに打ちのめされたワウリンカは、「前回は全米でぼこぼこにされた。彼は本当にいい動きと攻撃的なプレーで、僕よりはるかに良かった」と振り返った。
「彼は大会序盤から素晴らしいプレーをしている。コートの上を飛んでいるみたいだ」
「このレベルで彼の姿を見れてうれしい。最高の試合ができればいいなと思う」
自身をグランドスラムのタイトルから遠ざけていたマレーとノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が大会から姿を消した今、通算18個目のタイトルを獲得する千載一遇のチャンスが舞い込んだフェデラー。悲願の優勝へ向け、親友ワウリンカとの一戦が運命を握る。(c)AFP/Robert SMITH