【1月24日 AFP】仏パリ(Paris)で23日、無人運転バスの初の試験走行が始まった。市中心部の東側にある2つの鉄道駅を結ぶ橋の上で導入され、安全のため専用レーンを運行した。

 試験走行を開始したのは、定員10人前後のボックス型電気自動車のミニバス2台。レーザーやカメラを使って周囲の障害物や歩行者などを探知することができる。23日に公開された試験走行はパリの自動運転車導入計画の第1段階で、今後3か月間実施されることになっている。

 パリ交通公団(RATP)の代表を務めるエリザベート・ボルヌ(Elisabeth Borne)氏は、地域急行鉄道網「RER」が敷かれた郊外では、こうしたバスがいつか家庭と駅を結ぶようになるとの見方を示し、試験走行初日に集まった報道陣に対して「このようなバスがRERの駅の近くで待機し、求めに応じて乗客を迎えに来るようになる日を私たちは夢見ている」と展望を語った。

 一方で、自動運転車の出現によってさまざまな問題も生じる。その一つが、運転手の雇用問題だ。

 パリ市長の下で交通問題のアドバイザーを務めている専門家は、「従来の運転手が自動運転車の走行によって創出される新たな職種に転職できるようどのような職業訓練を行うべきか、今日から検討していく必要がある」と述べた。(c)AFP