【12月30日 AFP】ドイツの首都ベルリン(Berlin)のクリスマス市にトラックが突っ込み12人が死亡した事件で、同国の警察は29日、共犯の可能性があるとして身柄を拘束していた男性を釈放した。

 事件の実行犯とされ、先週に逃亡先のイタリアで警察に射殺されたアニス・アムリ(Anis Amri)容疑者(24)は犯行直前に、自撮り写真と共に「兄弟よ、神のおぼしめし通り、万事順調にいっている。私は今車内にいる。兄弟よ、私のために祈ってくれ、どうか祈ってくれ」という背筋が凍るようなメッセージを携帯電話で送信していた。

 捜査当局は、メッセージの受信者をアムリ容疑者と同じチュニジア国籍の40歳男性と断定し、ベルリン市内で28日に拘束していた。しかし、テロ事件を担当する連邦検察当局の報道官は翌29日になって、拘束されていた男性は「関与が疑われたアニス・アムリ容疑者の知人ではなかった」と認めた。

 また同報道官は犯行に使用された40トントラックについて、衝撃が検知された際に起動する自動ブレーキ機能が作動したために70~80メートル先で停止し、「さらに悪い事態が回避」されたとみられると明かした。(c)AFP/Frank ZELLER