【12月25日 AFP】(更新、写真追加)ロシア南西部の黒海(Black Sea)で25日、92人を乗せ沿岸のアドレル(Adler)からシリア・ラタキア(Latakia)近郊の空軍基地に向かっていたロシアの軍用機が離陸直後に墜落した。墜落現場は特定されこれまでに4人の遺体が収容されたが生存者がいる可能性は絶望的だという。地元メディアが25日、国防省の話として報じた。

 国防省は先に、機体の一部がアドレルに近いソチ(Sochi)の黒海沿岸から1.5キロ沖合の水深50~70メートルで発見され、収容された遺体が見つかったのは沿岸から6キロ沖合だと述べていたい。

 国防省によると墜落したのはTu154型機で、シリア・ラタキア近郊のフメイミム(Hmeimim)空軍基地に向かう通常の飛行のため、乗客84人と乗員8人の計92人を乗せて25日午前5時40分(日本時間同11時40分)ごろ離陸した。

 乗客にはロシア軍の兵士のほか、フメイミム基地での新年の祝祭行事に参加する予定だったロシア軍の公式楽団「アレクサンドロフ・アンサンブル(Alexandrov Ensemble)」のメンバー64人と、メディア関係者9人も含まれているという。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は記者団に対し、同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が状況についての連絡を受け、捜索活動について逐一報告を受けているとした上で、「ここで何かを伝えるには時期尚早だ」と述べた。(c)AFP