【12月23日 AFP】ウクライナ東部の停戦を監視する欧州安保協力機構(OSCE)特別監視団のアレクサンダー・フーク(Alexander Hug)副団長は22日、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力の間でこのところ衝突が急増していると警告した。過去数か月で最悪の規模だという。

 18日以降に起きた衝突で、政府軍側には少なくとも8人の死者が出た。一方、親露派側はほとんど死者数を公表していない。

 フーク氏によれば、OSCEが記録した停戦合意違反は直近の数週間で75%増加。2015年2月に結ばれた停戦合意で禁止された重火器の使用も、300%増えたという。

 ウクライナ東部では2014年以降、分離独立を求める親ロシア派勢力とウクライナ政府軍の間で紛争が続いており、国際連合(UN)によると、これまでに1万人近くが死亡している。

 21日には、OSCEの仲介でロシアとウクライナの代表団が少なくとも年末年始休暇シーズンの戦闘中止に向けて協議を行ったばかりだった。(c)AFP/Dmitry ZAKS