有名画家作品の真贋論争、遺族否定も一応の結論 韓国
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【12月21日 AFP】韓国の有名画家、故・千鏡子(Chun Kyung-Ja)の作品とされる一方、長年にわたり真贋(しんがん)論争が繰り広げられてきた絵画が、同国の検察によって19日、本物と結論付けられた。しかし千氏本人が生前に偽作であると主張し、千氏の遺族も偽作と証明する努力を続けると断言したことから、事態の収拾とはいかない様子だ。
昨年91歳で亡くなった千氏は、韓国の国立現代美術館(National Museum of Modern and Contemporary Art)が所蔵する1971年作の肖像画「美人図」について、「親なら自分の子どもかどうかが分かる。あれは自分の作品ではない」と繰り返し主張していた。
一方で国立現代美術館側も本物との主張を譲らなかったため、今年4月に検察による調査が始まった。また調査開始前、作品を本物と宣伝したことで画家の評価に傷をつけたとして、千氏の娘らが国立現代美術館の職員らを訴えていた。
だが19日に発表された報告は、科学的な鑑定の結果および専門家らの意見を引用する形で、美術館側の主張を認めた内容となっている。
千氏の遺族は20日、今回の結論を受け入れない考えを表明し、美術館が面目を保てるよう手助けしているとして検察を非難した。(c)AFP