【12月15日 AFP】米軍幹部は14日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員がシリアの古代都市パルミラ(Palmyra)を再び制圧した際に防空兵器を入手した可能性があると明らかにした。米主導の有志連合によるISへの空爆作戦にとって脅威となり、状況が複雑化する恐れがある。

 ISは11日、ロシアの支援を受けるシリア政府側部隊からパルミラを奪い返した。

 イラクとシリアでの対IS空爆作戦を指揮する米軍のスティーブン・タウンゼンド(Stephen Townsend)中将はイラクの首都バグダッド(Baghdad)でビデオ記者会見を開き、ISが再制圧時に大量の装備を手に入れたと指摘。それには「装甲車両やさまざまな銃器に加え、防空装備などの重火器も含まれるとみられる」と語った。

 有志連合は2014年以来ISを標的に空爆を続けているが、イラクとシリアの制空権をほぼ掌握しており、軍用機の被害は数機が小型武器で損傷を受けた程度にとどまっている。

 タウンゼンド中将は「彼ら(IS)が入手したものは何であれ有志連合の脅威になるが、こうした脅威には対応できるし、そうするだろう」と述べた。(c)AFP