【12月7日 AFP】(写真追加、更新)シリア第2の都市アレッポ(Aleppo)をめぐり、夜通し行われた政府軍の進攻に直面した反体制派が撤退したことを受け、政府軍が旧市街(Old City)全域を制圧した。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が7日、発表した。

 アレッポ全域の制圧を目指す作戦が始まって3週間が経過した現在、政府軍およびその同盟勢力は、2012年以降に反体制派が拠点としてきたアレッポ東部の75%以上を掌握したことになる。

 シリア人権監視団によると、政府軍が近郊のバブ・ハディド(Bab al-Hadid)地区などを制圧した後、反体制派は旧市街の最後の支配地域から撤退したという。

 同監視団は、「反体制派は包囲を恐れて、アレッポ旧市街付近からの撤退を余儀なくされた」としている。

 一方で反体制派は同日、政府軍がアレッポ市全域の3分の2以上を掌握した事態を受けて声明を発表し、5日間にわたる即時の停戦と、アレッポ県内にある反体制派の他の支配地域に市民を避難させることを要求した。また、人道的な危機を緩和した後で、「市の将来」についての交渉も求めている。

 政府軍はアレッポ東部の奪還作戦を開始して以来、着実に支配地域を広げている。(c)AFP