【11月27日 AFP】シリア政府軍は26日、反体制派が支配するアレッポ(Aleppo)東部で最大のマサケン・ハナノ(Masaken Hanano)地区を奪還した。シリアの国営メディアが伝えた。

 アレッポ北東部のマサケン・ハナノ地区は2012年夏に反体制派が最初に掌握した場所。この時からアレッポは反体制派が掌握する東部地域と政府軍が掌握する西部地域に分断されている。

 マサケン・ハナノ地区の奪還は、12日目を迎えた政府軍の大規模作戦の一環で、これにより同地区はその南側の反体制派支配地域から分断される可能性がある。

 国営放送と国営シリア・アラブ通信(SANA)は26日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の軍が同盟者らの支援を受けてマサケン・ハナノ地区を「完全に掌握した」と報じた。国営放送は反体制派を「テロリスト」と呼び「軍はマサケン・ハナノ地区からテロリストを排除し、同地区を再び完全に掌握した」と述べた。

 シリア・アラブ通信によると、政府軍は同地区の周辺地域も奪還し、「テロリストが道路と広場に仕掛けた爆弾や爆発物を工兵隊が除去している」と述べた。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、政府軍はマサケン・ハナノ地区の80%を掌握し、残りには砲撃を加えられる状態にある。

 同監視団によると、今月15日に始まった政府軍の大規模作戦による攻撃で、アレッポ東部ではこれまでに子ども27人を含む民間人212人が死亡している。(c)AFP/Karam al-Masri