【11月23日 AFP】フランス北部ルーアン(Rouen)郊外の町で、亡くなった親族から大きな家を相続した男性が、その家屋の中に隠されていた硬貨や延べ棒など、合わせて350万ユーロ(約4億1000万円)相当の金を発見し、思わぬ「棚ぼた」を手にした。

 男性は家のあちこちに、重量にして計100キロもの金の硬貨や延べ棒が隠されているのを見つけたと、地元紙ラデペシュ(La Depeche)が報じた。

 この報道を、地元競売商のニコラ・フィエルフォール(Nicolas Fierfort)氏がAFPに対し事実と認めた。新たな家主が売りに出した家具の鑑定依頼を受けていたというフィエルフォール氏は、「金貨が5000枚、12キロの金の延べ棒が2本、1キロの延べ棒が37個あった」と明かした。

 同氏によると、これらの金は「極めて巧妙に隠されて」おり、「家具の下、リネン類の下、浴室の中…至る所にあった」という。

 新家主の身元や、前のオーナーとの関係などは公表されていない。男性がお宝に気付いたのは、家具を動かし始めた時だったという。最初に見つかったのは、家具の底部にねじで固定されていたブリキの箱で、中には硬貨が入っていた。それから箱やウイスキー瓶などの隠し場所が次々に見つかり、ついには積み重ねられた重さ12キロの金の延べ棒が出てきた。発見された金は、すでに国内外の買い手に売却されたという。

 しかしラデペシュ紙は、本当の棚ぼたを得たのは、お宝を発見した男性よりも税務当局かもしれないと指摘している。男性は45%の相続税に加え、亡くなった親族が金所有の申告を怠っていた場合は、3年前までさかのぼって税を納めなければならないという。(c)AFP