【11月15日 AFP】ウクライナ政府が、親露派政党での勤務経験があり、自分のヌード写真を投稿したことでも有名になった24歳の女性を内務副大臣に任命したことが騒ぎを巻き起こしている。

 ウクライナのアルセン・アバコフ(Arsen Avakov)内相は、フェイスブック(Facebook)を用いて政敵を批判したり事実にそぐわない情報を流したりすることで物議を醸しがちな人物として知られているが、今回新たに任命されたアナスタシア・ジエバ(Anastasia Deyeva)氏は、かつて同内相の助言役を務めていた。

 ジエバ氏はソーシャルメディアに自分のヌード写真を投稿したことがある他、その後2014年に失脚した親露派のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)前大統領の出身政党「地域党(Party of Regions)」にアシスタントとして勤務した経験もある。同党は解散状態にあるが、ジエバ氏だけが存在感を強めてきた。

 この異例の人事は先週10日にひっそりと発表され、ブロガーや政治家らが同省ウェブサイトの掲載を見つけるまで、ほとんど気付かれていなかった。

 国会のイリナ・ゲラシュチェンコ(Iryna Gerashchenko)副議長はフェイスブック上の投稿で「ヌード写真が問題なのではない」と述べ、公の選考過程や政府による議論を経ずに任命されたことが問題だと記した。

 ジエバ氏は内務副大臣として、欧州連合(EU)へのウクライナの統合に関連する問題を担当することになるが、ゲラシュチェンコ議長は「彼女は欧州統合についても、政府内部の仕組みについても全く何も知らない」と怒りを示した。(c)AFP/Dmitry ZAKS