【10月25日 AFP】インド西部ムンバイ(Mumbai)の由緒あるイスラム教の霊廟(れいびょう)「ハジアリ廟(Haji Ali Dargah)」の運営団体は24日、内部にある聖域への女性の立ち入り禁止措置を解除することを明らかにした。宗教色の濃いインドでは、この禁止措置をめぐり、激しい法廷闘争が続いていた。

 ムンバイの海岸沿いに位置する霊廟の運営団体は、2011年から女性の立ち入りを禁止してきた。イスラムの教えでは、聖者の墓のそばに女性が近づくことは「由々しき罪」だという理由からだった。

 この措置をめぐっては今年8月、下級審で憲法が保障する平等権に違反するという判断が下され、運営団体の役員らが最高裁判所に上訴していた。

 だが、この団体は24日、禁止措置を解除する方針を最高裁に伝え、15世紀に建造された霊廟内部の墓への特別入場区域を設けるため、数週間の猶予を求めた。

 運営側の弁護士は最高裁に対し、「女性にも聖者の墓が納められている聖域に立ち入ることを許可するという決定を下した」と伝えた。

 インドの女性団体は近年、ヒンズー教寺院やその他の宗教関連施設への立ち入り許可を求める運動を強化している。(c)AFP