【10月25日 AFP】米反戦活動家で急進的な思想によって1960年代のベトナム戦争反対運動を主導したトム・ヘイデン(Tom Hayden)氏が23日夜、米カリフォルニア(California)州の病院で死去した。76歳だった。

 ヘイデン氏の妻でカナダ人の女優兼作家バーバラ・ウィリアムズ(Barbara Williams)氏が米CNNに明らかにしたところによると、ヘイデン氏はカリフォルニア州サンタモニカ(Santa Monica)のUCLAメディカルセンター(UCLA Medical Center)で、2015年に襲われた脳卒中に関連する合併症により死去した。

 ヘイデン氏は1968年にシカゴ(Chicago)で開かれた民主党全国大会でベトナム戦争への抗議活動が暴徒化した問題をめぐり、謀略・扇動の罪で有罪判決を受けた7人、通称「シカゴ・セブン(Chicago 7)」の一人。有罪判決は上訴審で覆されている。

「民主社会をめざす学生(Students for a Democratic Society)」の思想的支柱として「ポートヒューロン(Port Huron)宣言」を執筆。これは今日でも反権威主義と民主化運動に影響を与え続けている。

 1973年に米女優のジェーン・フォンダ(Jane Fonda)さんと結婚し、1男をもうけたが1990年に離婚。またカリフォルニア州議会上下両院の議員を20年近く務めた。(c)AFP