【10月20日 AFP】中国を訪問中のフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は北京(Beijing)で20日、中国との外交関係の再構築を進める中、長らく同盟関係にあった米国との「決別」を表明した。

 ドゥテルテ大統領は会合での拍手に応じ「私は米国との決別を表明する」と発言した。

 先立って、ドゥテルテ大統領は中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と人民大会堂(Great Hall of the People)で会談。両首脳は(南シナ海、South China Sea、における)領有権問題を脇に追いやり、信頼と友好を強化することを誓った。

 中国国営の新華社(Xinhua)通信によると、習主席は両国を「海を越えた隣国」と呼び、「敵意や対立の理由がない」と語った。

 4日間の日程でのドゥテルテ大統領の中国訪問は、同大統領の米国から中国の勢力範囲──そしてその潤沢な資金──への傾斜を明確に示すものとみられている。

 中国外務省の華春瑩(Hua Chunying)報道官によると、両首脳は、「広範囲に及ぶ」「友好的な」会談を行い、商取引やインフラ、農業などに関する、2国間の協力文書13点の署名を見守ったという。

 また、外務省の声明によると、習主席はドゥテルテ大統領に対し、友好的な隣国としての感情の基礎は変わらないと伝え、困難な課題については「一時的に棚上げすることもできる」と語った。ドゥテルテ大統領は会談について「歴史的」と表現したという。(c)AFP