【10月7日 AFP】英国独立党(UKIP)新党首の有力候補とみられているスティーブン・ウルフ(Steven Woolfe)氏が6日、フランス・ストラスブール(Strasbourg)の欧州議会(European Parliament)での会議で自党議員らと「口論」を交わした直後に倒れ、病院に搬送された。

 同党では、英国の欧州連合(EU)離脱が決まった6月23日の国民投票の直後、離脱派の急先鋒だったナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)党首が辞任を表明。以降、党内では混乱が続いている。ファラージ氏の後任だったダイアン・ジェームズ(Diane James)氏も、就任からわずか18日後の今月4日に辞任し、新たな党首選に向けた攻防を巻き起こしていた。

 ファラージ氏は声明で、「UKIPの欧州議会議員らがきょう開いた会議で発生した口論の後、スティーブン・ウルフ氏が倒れて病院に搬送された」と説明している。英メディアは、ウルフ氏が党員の1人から殴打されたと報じたが、これについて党からの確認は今のところ得られていない。

 UKIPの発表によると、6日に49歳の誕生日を迎えたウルフ氏は「てんかんのような発作」に2回見舞われ、議会建物の通路で意識を失った。当初は重症と伝えられていたが、ウルフ氏は後に発表した声明で、精密検査の結果、脳には血栓も出血もないことが分かったと明かした。(c)AFP/Arnaud BOUVIER