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ヒトDNAをX線から守るクマムシ由来のタンパク質を発見、東大研究

2016年9月21日 9:45 発信地:パリ/フランス

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ヒトDNAをX線から守るクマムシ由来のタンパク質を発見、東大研究
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ヨコヅナクマムシの走査型電子顕微鏡画像(2016年9月20日公表)。(c)AFP/NATURE/Tanaka S./Sagara H./Kunieda

【9月21日 AFP】地球上で最も耐性が高い生物と言われる極小の生物クマムシに特有のタンパク質が、X線による損傷から人間のDNAを保護する働きを持つとする驚くべき研究論文が20日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表された。

「Dsup(Damage suppressor 「ダメージを抑制するもの」の意)」と命名されたこの新発見のタンパク質とともに培養したヒト細胞は、放射線を照射された際に受ける損傷が通常の細胞の半分に抑えられた。

 論文の主執筆者で今回の実験を設計した東京大学(University of Tokyo)の生物学者の橋本拓磨(Takuma Hashimoto)氏は本当に驚いたと語る。

 橋本氏はAFPの取材に対し、クマムシ由来のタンパク質Dsupについて特筆すべき点は1個の遺伝子でヒト培養細胞の放射線耐性を向上させられることだと述べた。

 科学者らは長年、クマムシの持つ強靱(きょうじん)な生存能力に魅了されてきた。

 砂粒ほどの大きさのクマムシは、まるで映画『スター・トレック(Star Trek)』の続編から飛び出してきたような姿をしている。

 防護服に似た体で、目はないように見え、クマのようなかぎ爪が付いた8本のずんぐりとした脚と、掃除機のノズルのような口器を持つ。大半はコケや地衣類を食べるが、他のクマムシを捕食するものもいる。

 注目すべきことにこの原始的な動物は、自然界に存在するどんな環境より過酷な環境にも耐えることができる。やけどするほど高温の液体に浸されることや、絶対零度に近い超低温で凍らされることにも耐性を示すのだ。


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