【9月15日 AFP】米大統領選まで60日を切り選挙運動も佳境に入ったこの時期、本来ならば各大統領候補の配偶者たちも勝利に一役買うべく、あちらこちらを駆けずり回って笑顔を振りまいているはずだ。だが、この2か月間というもの共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の妻、メラニア(Melania Trump)さん(46)は表舞台から姿を消している。

 メラニア夫人が最後に公の場で活躍したのは、7月にクリーブランド(Cleveland)で開かれた共和党の全国大会だ。この時、夫人はトランプ氏の人間味をアピールする応援演説を行った。

 ところが、この演説は、2008年大統領選の民主党全国大会で当時候補だったバラク・オバマ(Barack Obama)大統領を応援したミシェル(Michelle Obama)夫人の演説を盗用していたことが発覚。原稿執筆者が盗用を認めて謝罪した。

 全国大会前までは複数のインタビューに応じ、夫に対する批判の数々に熱心に反論していたメラニア夫人の姿は、以来、政治の舞台ではほぼ見られなくなった。

 先週になってメラニア夫人は、トランプ氏がニューヨーク(New York)で行った国家安全保障に関する演説に顔を出し、10日にも著名な女性保守政治家フィリス・シュラフリー(Phyllis Schlafly)氏の葬儀に夫とともに参列した。しかし、人々の間ではメラニア夫人の不在をいぶかしがる声が上がり始めており、短文投稿サイトのツイッター(Twitter)上ではハッシュタグ「#WhereisMelania」(メラニアはどこ)がトレンドに浮上した。

 こうした疑問に対しメラニア夫人は10日夜、家族と時間を過ごしているとのみ答えた。かつては各地を飛び回り、念入りにめかしこんで豪華なパーティーを渡り歩く生活を映す鏡だったメラニア夫人のツイッターアカウントは、7月の共和党全国大会後、すっかり自身を弁護する場となっている。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU