【9月15日 AFP】シリアで停戦が発効してからほぼ48時間が経過した14日、戦闘は激減した一方、救援物資を積んだ国連の車列はトルコからシリア領内に入れず、包囲された街の住民たちが物資の到着を待ちわびている。米国と停戦を仲介したロシアは停戦期間をさらに48時間延長するよう呼び掛けた。

 国連のスタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)シリア問題担当特使は13日の声明で、戦闘は散発的には起きているものの「大幅に減少した」として、12日夕からの停戦を歓迎。英国に拠点を置く「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」も停戦が発効してからシリアで死者の報告はないと明らかにしている。

 一方で国際連合(UN)によると、4万人の食料1か月分を積んでシリア北部の激戦地アレッポ(Aleppo)に向かう予定のトラック20台が、治安上の懸念があるとしてトルコ国境で待機を余儀なくされている。シリア治安当局筋はAFPの取材に、トルコ国境につながる主要道路から政府側は部隊をまだ撤収させていないと述べた。

 停戦は48時間ごとに更新される形になっており、ロシア軍の高官によると同国政府は今回の停戦が期限切れを迎える数時間前に48時間の延長を呼び掛けた。(c)AFP/Karam al-Masri、Maher al-Mounes