【9月8日 AFP】メキシコのルイス・ビデガライ(Luis Videgaray)財務公債相が7日、辞任した。エンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領の側近でもあるビデガライ氏は、国内で批判が高まっている米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とペニャニエト大統領の会談の設定で中心的な役回りを演じたと伝わっていた。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は先週、メキシコ側関係者の話として、先月31日に行われたトランプ氏のメキシコ訪問とペニャニエト大統領の会談はビデガライ氏が中心になって提唱したもので、トランプ氏陣営とひそかに根回しをしたと報じていた。

 ペニャニエト大統領はビデガライ氏の辞任を認めたと発表したが、こうした報道については言及しなかった。

 地元調査会社ミトフスキー(Mitofsky)が実施した世論調査によれば、トランプ氏のメキシコ訪問に不満と答えた国民は88%超に達した。

 トランプ氏の訪問と非公式の会談後、ペニャニエト大統領の支持率は23%にまで低下している。(c)AFP/Laurent THOMET