【9月5日 AFP】オーストラリア・ビクトリア(Victoria)州最高裁は5日、昨年4月の戦没者追悼行事の際に警察官を車ではねたのち斬首する計画を立てたとして起訴された当時18歳の被告に対し、禁錮10年の判決を下した。

 セブデット・ベシム(Sevdet Besim)被告(19)は、第1次世界大戦(World War I)中にオーストラリア軍兵士を追悼する4月25日の「アンザック・デー(Anzac Day)」にメルボルン(Melbourne)で開かれる式典で、「テロ行為の準備・計画」を行った罪を認めていた。

 ベシム被告は、英国の14歳少年(当時)と暗号化されたメッセージで計画を共謀していた。イングランド(England)北西部ランカシャー(Lancashire)州の自宅から計画を首謀したとされるこの少年も、禁錮5年の実刑判決を受け昨年10月に収監されている。

 ビクトリア州最高裁のマイケル・クラウチャー(Michael Croucher)判事は、ベシム被告の「腐敗した行動」は暴力的な「聖戦」を前進させ、政府を脅すとともに幅広い地域社会を震え上がらせるのが目的だったと指摘。「社会の大多数の人々にとって、18歳の少年が警察官を車ではねた上にナイフで首を切って殺害する計画を立てたことは理解しがたい」と述べた。(c)AFP