【9月1日 AFP】米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は8月31日、メキシコとの国境に不法移民の流入を阻止する壁を建設するとの持論について、建設費は「メキシコが負担する」と改めて主張した。これに先立ち、トランプ氏と会談したメキシコのエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領は、「メキシコは壁の費用を支払わない」と表明していた。

 メキシコ電撃訪問から戻ったトランプ氏は、米アリゾナ(Arizona)州の州都フェニックス(Phoenix)で行った演説で「メキシコは、壁の建設費を負担する。本当だ」「彼ら(メキシコ人たち)はまだ知らないが、彼らは壁の費用を払うことになる」などと語った。

 さらにトランプ氏は、犯罪歴のある移民の国外退去や、数百万人の不法移民に就労を認めるバラク・オバマ(Barack Obama)政権の大統領令の無効化などを含む独自の移民政策を発表。「世界へ向けたわれわれのメッセージはこうだ。不法に米国に入国しても、法的地位は得られないし、市民権も与えられない」と述べた。

 この数時間前、トランプ氏はペニャニエト大統領と非公開に会談。会談後、国境壁の建設費用を誰が支払うのかについては触れなかったと説明した。しかし、ペニャニエト大統領はトランプ氏の出国後、簡易ブログのツイッター(Twitter)に「会話の冒頭、メキシコが壁の費用を支払うことはないとはっきり伝えた」と投稿していた。(c)AFP