【8月31日 AFP】今月13日にスイス東部を走行中の列車内で起きた放火・殺傷事件で、被害者のうちの女性1人が入院先の病院で死亡した。検察当局が31日、発表した。この事件の犠牲者は2人となった。

 ザンクトガレン(Saint Gallen)州の検察当局は声明で「夜間、新たに17歳の女性が病院で死亡した」と述べた。

 13日、走行中の列車内で容疑者のスイス国籍の男(27)が可燃性の液体をまいて放火した後、乗客を次々と刃物で刺した。容疑者も負傷し、数時間後に死亡した。

 事件では6人が負傷し、クロアチア国籍で2人の子どもの母親と伝えられている34歳の女性が事件の翌日に死亡した。また6歳の少女が現在も入院中だが、重体ではないという。少女の母親(43)も負傷したが、すでに退院している。また17歳と50歳の男性2人もすでに退院した。

 地元メディアによると容疑者はシモン・S(Simon S.)という人物で、容疑者の知人や近隣住民は、同容疑者のことを「孤独」で「これまでの人生はずっとからかわれていた」と語っている。これまでのところ動機は明らかになっていないが、政治的動機による行為またはテロではないとみられている。(c)AFP