【8月27日 AFP】米ハワイ(Hawaii)を訪れる観光客の間で人気を得ているイルカとの遊泳行為について、夜行性のイルカの睡眠習慣に悪影響を及ぼしているとして、米連邦当局が禁止に乗り出した。

 米海洋大気局(NOAA)による規制案は、ハシナガイルカの一種「ハワイアン・スピナー・ドルフィン」との遊泳と、50ヤード(約45メートル)以内への接近を禁止するというもの。施行されれば、イルカと一緒に泳いだり、ボートでイルカのそばまで行ったりする人気ツアーの実施は不可能になる。一般からの意見を60日間にわたり募った後、9月に地元コミュニティーとの協議を行い、年内に正式決定したいとしている。

 ハシナガイルカは夜間に深海に潜って餌を取り、日中は浅瀬で睡眠する。睡眠時は、同じ場所を行ったり来たりしながら、右脳と左脳を片側ずつ交互に休める。当局によると、ハシナガイルカは近年、観光客らによって睡眠時間を阻害され、強いストレスにさらされるようになったという。(c)AFP