【8月24日 AFP】(更新、写真追加)北朝鮮は24日早朝、同国東部沖で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を実施した。韓国軍合同参謀本部などが発表した。安倍晋三(Shinzo Abe)首相は「わが国の防空識別圏(ADIZ)に撃ち込まれたのは初めてのことだ」と記者団に述べた。

 合同参謀本部の短い声明によると、ミサイルは日本海に展開した潜水艦からグリニッジ標準時(GMT)23日午後8時50分(日本時間24日午前5時50分)ごろ発射された。声明は詳細について言及しておらず、発射実験が成功したかどうかについても判断を保留している。

 一方、米軍も北朝鮮がSLBMの発射実験を行ったことを確認した。米戦略軍によると、発射されたとみられるのは新型SLBM「KN11」で、北朝鮮北東部の新浦(Sinpo)沖で発射された。「北米に対する脅威ではなかった」としている。

 米軍は北朝鮮の新たな「挑発行為」を非難するとともに、この問題について国連で懸念を表明することを明言した。

 北朝鮮はこれに先立ち、米韓両軍が22日に開始した合同軍事演習に対する報復措置をちらつかせ、南北朝鮮間の緊張が高まっていた。北朝鮮は同演習について、核攻撃と侵略行為を想定したものだと非難していた。

 北朝鮮はSLBMの発射実験を繰り返しているが、成功の度合いはまちまち。国連(UN)の決議は北朝鮮による弾道ミサイル技術の開発を禁じている。(c)AFP