【8月12日 AFP】世界の約1億台の車に搭載された遠隔ロックシステムにセキュリティー上の欠陥があることが、ドイツと英国の研究者らにより発見された。ドイツのメディアが11日、報じた。

 独日刊紙・南ドイツ新聞(SZ)と、公共放送局の北ドイツ放送(NDR)および西ドイツ放送(WDR)によると、欠陥が発見されたのは鍵で作動する遠隔ロックシステムを搭載した車。

 中でも深刻な打撃を受けている企業の一つが独自動車大手フォルクスワーゲン・グループ(Volkswagen Group)で、人気車種のゴルフ(Golf)4や6も含まれる。

 同グループは南ドイツ新聞に対し、「15年前までの車のセキュリティーシステムは、最新車種と同水準のセキュリティーを示すことができない」と認めている。

 南ドイツ新聞によると、このシステムでは異なるパスワードを十分な量用意することができないため、古い鍵のパスワードでセキュリティーシステムをくぐり抜けることが可能なのだという。

 研究者らはまた、特定の鍵の無線信号を記録しておき、後にその信号で対象の車のロックを解除することができた。

 この問題に影響される車種を抱えているメーカーは他に、フランスのシトロエン(Citroen)、プジョー(Peugeot)、ルノー(Renault)、イタリアのフィアット(Fiat)、ドイツのオペル(Opel)、日本の日産自動車(Nissan Motor)、米国のフォード(Ford)という。(c)AFP