【8月6日 AFP】米軍による広島への原爆投下から71年を迎えた6日、広島市で平和記念式典が開かれ、松井一實(Kazumi Matsui)市長は核兵器廃絶に向けた連帯を世界に呼び掛けた。

 松井市長は厳粛な雰囲気に包まれた平和記念式典で平和宣言を行い、今年5月のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の広島訪問は「あの「絶対悪」を許さないというヒロシマの思いがオバマ大統領に届いたことの証し」だったと評価。「今こそ、私たちは、非人道性の極みである『絶対悪』をこの世から消し去る道筋をつけるためにヒロシマの思いを基に、『情熱』を持って『連帯』し、行動を起こすべきではないでしょうか」と訴えた。

 オバマ大統領は今年5月、現職の米大統領として初めて広島を訪れ、原爆の犠牲者に哀悼の意をささげた。

 当時のハリー・トルーマン(Harry Truman)大統領の判断の再検討はしないと主張していたオバマ大統領は原爆投下について謝罪はしなかったものの、同大統領の広島での追悼演説と、高齢の被爆者らとの短い対話、被爆者の1人との思いがけない抱擁は多くの日本人の心を打っていた。

 オバマ大統領が平和記念公園(Hiroshima Peace Memorial Park)と平和記念資料館(Hiroshima Peace Memorial Museum)を訪れて以来、同公園と資料館の訪問者数は増加している。(c)AFP