【8月2日 AFP】ナッツ、チキン、魚などの脂肪分の少ないタンパク質を食べることは、赤身肉、卵、乳製品を多く摂取する食事に比べて、死亡リスクを減少させるという大規模調査に基づく研究結果が1日、発表された。

 米医学誌「JAMAインターナル・メディシン(JAMA Internal Medicine)」に発表された研究結果には、多くの健康専門家らが長年訴えてきたことに対する裏付けだけでなく、予想外の事実もいくつか含まれていた。

 例えば、赤身肉や、卵やチーズなどの脂肪分の多いタンパク質を豊富に摂取する食事は、他の点では健康な人の死亡リスクの上昇との関連は認められなかった。

 だが、大量飲酒、過体重、運動不足、喫煙などの他のリスク因子を1つ持つ人が赤身肉を多く摂取すると死亡リスクが上昇する可能性が高くなった。

 米ハーバード大学(Harvard University)の研究者らが主導し、13万人以上の30年以上にわたるデータを使って実施された今回の調査は、本質的に観察に基づくものであるため、食事による死亡リスクの変化の背後にある生物学的原因の調査や、因果関係の証明などは行われなかった。

 論文の共同執筆者で、米マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)研究員のミンヤン・ソン(Mingyang Song)氏は「今回の結果は、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質を多く摂取することをまず考えるべきで、動物性のタンパク源の中から選ぶ場合は、魚やチキンがより良い選択肢になる可能性が高いということを示唆している」と話す。

「これまでの研究では、食事全体を見据えた、タンパク質の全摂取量に主要な重点が置かれていた。これはこれで重要だが、どのような食品からタンパク質を得るのかということも同様に重要な意味を持つ」

 研究チームは、死亡リスクの上昇と関連のあるタンパク質の種類を調べた結果、牛肉や豚肉を含む、加工済みおよび未加工の赤身肉が、それに該当することを突き止めた。

 死亡率が最も低かったのは、パン、穀類、パスタ、豆類、ナッツなどを主なタンパク質源としている人のグループだった。

 ソン氏によると、赤身肉を摂取している以外にリスク因子を持たない人のグループには死亡リスクの上昇がみられないことが判明し、研究チームは驚いたという。

「健康的な生活スタイルのグループでは、死亡リスク上昇との関連性が弱まることが判明するかもしれないと予想していたが、その関連性が完全に存在しないとは全く予想外だった」とソン氏は述べた。

「だが、データをさらに詳細に調べた結果、動物性タンパク質の摂取量が同レベルでも、不健康な生活スタイルのグループは、赤身肉、卵、高脂肪乳製品などの摂取量が多い一方、健康的な生活スタイルのグループは、魚や家禽(かきん)類の摂取量が多いことが分かった」

 英国食品研究所(IFR)の栄養学研究者、イアン・ジョンソン(Ian Johnson)医師によると、今回の研究は「確固たるもの」で、「主に植物性食品から成る食事は肉製品や乳製品を多く含む食事より長期的な健康に良い効果をもたらすという、同意する人が増えている知見を裏付けていると思われる」という。同医師は今回の研究には参加していない。

 だがジョンソン医師は、アンケートデータに基づく今回の研究では「メカニズムに関してはほとんど説明されていない。植物性タンパク質に健康を守る効果があるのか、それとも動物性タンパク質が健康に害を与えるのかといった問題や、これらのタンパク質のレベルが単に何か他のものの指標になっているだけなのかどうかについては全く明らかになっていない」と指摘した。(c)AFP/Kerry SHERIDAN