【7月25日 AFP】ドイツ南部ミュンヘン(Munich)のショッピングモールで起きた銃乱射事件で、容疑者の男が1年前から犯行の計画を立てていたことが分かった。また警察当局は24日、事件に関連し、容疑者の友人のアフガニスタン人少年(16)を逮捕したと発表した。

 記者会見したバイエルン(Bavarian)州警察当局によると、ドイツとイランの二重国籍のダビット・アリ・ソンボリー(David Ali Sonboly)容疑者(18)は、ここ1年の間に事件現場を訪れ、写真を撮影していた。

 ドイツ警察の声明によると、友人の少年は事件直後に警察に連絡し、容疑者との関係について聴取されていた。だが供述内容に矛盾する点があったことから、事件に関する情報を隠した疑いで逮捕された。少年には、犯行計画を知っていながら通報しなかった疑いがもたれているという。同事件で逮捕者が出たのは初めて。

 ソンボリー容疑者はインターネットで購入した拳銃を用い、マクドナルド(McDonald's)店舗で乱射を始め、9人を殺害、35人を負傷させた後に自殺した。

 ソンボリー容疑者は、フェイスブック(Facebook)上で5月、実在の人物のプロフィールを基にした偽アカウントを開設し、犯行前にこれを通じてマクドナルドに人々をおびき寄せるためのメッセージを送っていたことが分かっている。ただ、犠牲者の中にこれに応じた人が含まれていたことを示す証拠は今のところない。

 警察によると、逮捕されたアフガニスタン人の少年も事件後、容疑者が投稿したものと似たメッセージをフェイスブックに投稿していた可能性がある。この投稿は、「ミュンヘン中央駅近くの映画館での集まり」に関連するものだという。

 また事件では、犠牲者の大半が外国人だったため、標的は外国人だったのではとの臆測が生まれていたが、検察当局は24日、犠牲者が「意図的に選ばれた」事実はなかったとして、これを否定した。(c)AFP