【6月29日 AFP】トルコの最大都市イスタンブール(Istanbul)のアタチュルク国際空港(Ataturk International Airport)で28日夜に銃撃と3件の自爆攻撃があった事件で、トルコのビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)首相は死者がこれまでに36人に達したと明らかにするとともに、初期段階の証拠からはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の関与が疑われるとの見方を示した。

 トルコのドアン(Dogan)通信は、死者のうち2人は警察官だと伝えている。負傷者も88人に上っているという。

 事件は28日午後10時(日本時間29日午前4時)ごろ発生。複数の襲撃犯がターミナルの入り口にいた警備員に向けて銃を乱射して銃撃戦になった後、1人ずつ自爆した。

 イスタンブールで起きた自爆攻撃は今年だけで既に4件目。事件後レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はユルドゥルム首相や軍トップと会い、「われわれは世界、特に欧米諸国に、テロリズムに対して厳しい姿勢を取ることを呼び掛ける」などとする声明を発表した。

 トルコで最も利用者の多いアタチュルク国際空港では全便の運航が停止された。現在のところ犯行声明は出ていない。

 米国のジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)大統領報道官は28日声明を出し、事件を厳しく非難するとともに、トルコをしっかり支援していくと表明した。(c)AFP