【6月16日 AFP】サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)は15日、グループAの試合が行われ、フランスは終了間際の2ゴールでアルバニアを下し、決勝トーナメント進出を決めた。

 大会初出場のアルバニアの粘り強い抵抗に遭ったフランスだったが、試合終了直前に交代出場のアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)のヘディングシュートで均衡を破ると、同ロスタイムにはディミトリ・パイェ(Dimitri Payet)が評価をさらに高めるダメ押し点を決めた。

 グリーズマンはフランスのテレビ局に対し、「突破には勝ちが必要だったし、それを手に入れられた。監督に、今日はベンチからと言われていた。わかっていたことだし、出たら仕事をしてやろうと思っていた」と話した。

 チームを率いるディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は、初戦のルーマニア戦から先発2人を変更。しかし、その2人がポール・ポグバ(Paul Pogba)とグリーズマンだったことは周囲に驚きを与えた。

 フランスは、そのポグバとグリーズマンを投入した後半にようやくエンジンがかかると、ロスタイムに間もなく突入しようかという後半44分、アディル・ラミ(Adil Rami)のクロスにグリーズマンが頭で合わせ、ついに均衡を破った。

 そして同ロスタイムには、パイェがファーサイドの隅へシュートを決め、アルバニアにとどめを刺した。パイェは決勝ゴールを挙げた初戦のルーマニア戦に続き、2試合連続のマンオブザマッチとなった。

 16強入りを決めたフランス代表だが、2試合続けて土壇場まで苦戦を強いられ、1984年の欧州選手権、1998年のW杯のような母国優勝の再現に不安を残した。

 デシャン監督は試合後、「こういう試合が得意技になりつつあるが、もう少し早く先制点が決まってくれるとうれしい」と話した。

「試合終了の笛が吹かれるまで、勝つチャンスはある。特に、こういう徐々に消耗させる必要がある相手との試合ではね。幸運だとは言わない。選手は全員、勝利のためにすべてを出し尽くしてくれた」

 フランスは次節、こちらも決勝トーナメント進出まであとわずかのスイスとリール(Lille)で対戦する。

 スイスはこの日、ルーマニアと対戦。ボグダン・スタンク(Bogdan Stancu)のPKで先制を許し、数多くあった好機を逃し続けていたが、後半15分手前にアドミル・メフメディ(Admir Mehmedi)がついに同点ゴールを決め、そのまま1-1で引き分けた。(c)AFP/Justin DAVIS