【6月8日 AFP】6日にリオデジャネイロ五輪の米国代表入りを辞退したゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のステフェン・カリー(Stephen Curry)が、決断の理由はジカ熱ではないと話した。一方で、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)とカイリー・アービング(Kyrie Irving)は、NBAファイナル閉幕まで結論を出すつもりがないことを明かした。

 カリーは、「これまでの経緯とか、ジカ熱の問題に対してある種の意見があることは知っているけど、僕の決断はそれとは関係がない」と話し、前日の言葉通り、理由は負傷と2年連続のファイナル出場による疲労にあると強調した。

 ジェームズは2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪で米国代表入りを果たし、チームの金メダル獲得に大きく貢献した。アービングも、代表をバスケットボールW杯(FIBA Basketball World Cup)連覇、そして五輪出場に導いている。

 ジェームズは、「ステフが身を引くという話を聞いたけど、俺の決断が誰かの意見に左右されたことはない。チームに入った選手だろうと、呼ばれた選手だろうと、入らなかった選手だろうと、誰でもだ」と話した。

「まだ決めていない。多分、シリーズが終わった後で考えるよ」

 アービングもまた、カリーの決断が自身の意見に影響することはないと考えており、「今はシリーズの途中だし、終わったらじっくり時間をかけて考えるよ。いずれにせよ、それが一番だと感じる。重要なこのファイナルが終わったあとの方がね」と話した。

「今はファイナルの真っ最中なんだ。だからあまりそのことを考える余裕がない。だけど、ステフが自分の名前を消したのは知っているし、そういう人間は尊重しなくちゃならない。それが彼の決断だ」

 カリーは世界タイトル二つを持っているが、五輪ではまだプレー経験がない。それでも、チームを率いるスティーブ・カー(Steve Kerr)ヘッドコーチ(HC)は、本人にとって正しい決断だったと話している。

「相談は受けていない。ステフ自身の決断だ。HCとしては喜んでいる。彼には休みが必要だ。2年連続でファイナルに出場して、今年だけでなく、過去にも何度かけがをしている。休養するのが彼のためだと思う。とはいえ、経験を欲するかどうかはそれぞれの選手の判断だ」

 これに対して、カリーの相棒であるクレイ・トンプソン(Klay Thompson)は、ブラジル行きに意欲を見せながらも、ジカ熱をやや心配している。

「正直に言うと、ちょっとだけね。僕は蚊に好かれるんだよ。オレゴン(Oregon)育ちなんだけど、いっつも刺されてたような気がする。だから僕にとっては単なる冗談じゃなくて、本当にちょっと心配なんだ」

(c)AFP/Jim SLATER