【5月30日 AFP】2人合わせて31度の四大大会(グランドスラム)優勝を誇り、男子テニス界をけん引してきたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)。しかし、2人が今後もグランドスラムの優勝回数を増やそうと思えば、残された時間はそう多くないのかもしれない。

 ナダルは27日、左手首の負傷のため全仏オープン(French Open 2016)を棄権し、1回戦と2回戦を戦っただけで大会を後にした。その日は、ナダルの30歳の誕生日から1週間前のことだった。

 ナダルは2005年、19歳で全仏を制して自身初となるグランドスラム優勝を達成した。通算14回のグランドスラム制覇のうち、9回を全仏で挙げているナダルだが、来年この大会へ戻ってきたときは、31歳の誕生日を目前に控えていることになる。

 一方、34歳のフェデラーは出場さえかなわなかった。腰の負傷のため、出場を大会前日に辞退したことで、1999年の全米オープン(US Open Tennis Championships)から続いていたグランドスラム本大会の連続出場も65で途切れた。

 もちろん2人とも、自身のキャリアが終わったわけではないと力強く語っている。

 フェデラーは全仏欠場に際して、「モチベーションや興奮はこれまで通りだし、来るべきグラス(芝)コートシーズンでツアー復帰するまでに体調をベストな状態にすることを目標としている」と話している。

 実際、フェデラーはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を最も得意としており、通算17度のグランドスラム制覇のうち7勝をオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)で挙げている。

 しかしフェデラーは、2016年に入ってから4大会にしか出場できていない。そして、8月には35歳になる同選手に対して、歴史は逆風を吹かせている。