【5月15日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は14日、シリア東部デリゾール(Deir Ezzor)の政府系病院を襲撃、政府軍兵士20人を殺害し、病院の職員を人質に取った。在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。

 同監視団によると、ISは石油資源が豊富で、同国政府の空軍基地があるデリゾール制圧を目指して進撃中に同市内にあるアサド病院を襲撃した。病院を警護していた政府軍兵士とISの戦闘になり、IS戦闘員6人も死亡したという。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、「ISはデリゾール西側の入り口にあるアサド病院を襲撃し、少なくとも政府軍兵士と政府軍を支援する民兵計20人が殺害された」、「ISは病院を制圧して職員を捕え、人質に取っている」と述べた。

 現在、中心部と北部を含むデリゾールの約6割を支配下に置いているISは、政府軍が制圧し、一般市民約20万人が住む同市南部と東部を2014年3月から包囲している。

 ISはデリゾール周辺の県のほぼ全てを制圧しており、今年に入ってから同市の政府側支配地を繰り返し攻撃して数か所の居住区を制圧していた。ISはデリゾールの南にある空軍基地制圧も試みたが、政府軍のエリート部隊に阻止された。

 同監視団はまた、シリア北部の都市アレッポ(Aleppo)で、政府側が掌握する同市西部を反体制側が砲撃し、子ども2人を含む一般市民7人が死亡したと発表した。同市での停戦協定は11日深夜に効力を失っていた。

同監視団は、反体制派に制圧され政府軍が2012年から包囲を続け、今週赤十字(Red Cross)による援助人道支援物資の配送が妨害されたダマスカス(Damascus)近郊のダラヤ(Daraya)でも激しい戦闘があったと報告した。(c)AFP