【5月13日 AFP】サッカーフランス代表のディディエ・デシャン（Didier Deschamps）監督は12日、欧州選手権2016（UEFA Euro 2016）に臨む代表チームを発表し、マチュー・ヴァルブエナ（Mathieu Valbuena）とハテム・ベン・アルファ（Hatem Ben Arfa）が23人の選手リストから漏れた。

　ヴァルヴエナのシーズンは、「セックステープ」による脅迫事件で被害者となったことで暗い影が投げかけられ、この件で起訴されたカリム・ベンゼマ（Karim Benzema）は代表招集を見送られている。ヴァルヴエナは不振に苦しんでおり、欧州選手権開催国の代表チームから外れたことも驚きではなかった。

　仏テレビ局TF1でメンバー発表を行ったデシャン監督は、「マチューはけがを抱えて難しいシーズンを送っており、パフォーマンスのレベルは能力を下回っている」と語った。

　一方、ベン・アルファはニース（OGC Nice）で自身のキャリアを立て直して代表入りが期待されていたが、8人の予備登録メンバーに回った。

　また薬物検査に落ち、欧州サッカー連盟（UEFA）から30日の出場停止処分を受けたリバプール（Liverpool FC）のママドゥ・サコ（Mamadou Sakho）もメンバーから外れている。

　代表通算81試合で27得点を記録しているベンゼマが欠場となるものの、フランスの攻撃陣には層の厚さがある。

　攻撃陣のけん引役を果たすのはアーセナル（Arsenal）のオリヴィエ・ジルー（Olivier Giroud）とみられており、その他にはアトレティコ・マドリード（Atletico de Madrid）で好調のシーズンを送るアントワーヌ・グリーズマン（Antoine Griezmann）や、イングランド・プレミアリーグに加入直後ながらシーズンを満喫しているアントニー・マルシアル（Anthony Martial）、ディミトリ・パイェ（Dimitri Payet）がメンバー入りした。

　デシャン監督は、「ジルーは公式戦で25得点を挙げ、グリーズマンはそれ以上に決めている。マルシャルも同じレベルにある。彼（ベン・アルファ）のプレーに疑問を差し挟むところはない。これはスポーツ的な決断だ。ベン・アルファはニースで素晴らしいシーズンを過ごしたが、他の選手も良いシーズンを送った。難しい決断を下した」とコメントした。

　デシャン監督はUEFAが設定した今月31日までに、本大会に臨む23選手を決定しなければならない。

　開催国フランスは6月10日にルーマニアとの開幕戦に臨み、その後グループリーグでアルバニア、スイスと対戦する。また、開幕前の今月30日にカメルーンと、6月4日にスコットランドと親善試合を行う予定となっている。